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NH engawa Gallery「人形町書房展」開催中“推し本”紹介 第1回

みなさまこんにちは、2021年8月2日(月)から人形町NH engawa Galleryで
「人形町書房展」を開催しています。

ここでは、NHのメンバーが“推し”コメントとともに本を展示しています。
選んだ基準は「私の○○な一冊」
緊急事態宣言下での開催となりギャラリーまで足を運びにくい方、遠方にお住まいの方のためにここnoteで紹介したいと思います。案内人はこの展覧会を企画させていただいたNHメンバーの齋藤穂高が人形町書房の店員になったつもりで務めさせていただきます。どうぞよろしく願いいたします。
会場の様子は…こんな感じです。↓

プレス用1


まずは、NH代表である、野澤さん、山口さんの“推し本”から

■正義と微笑(新潮文庫の『パンドラの匣』に掲載)/太宰 治

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「私のいちばん『大人になっても勉強しよう!』と思った一冊」野澤 友宏
なぜ勉強しなくちゃいけないのか?
学生時代に読んで、とても勇気づけられた一冊です。
こちらの ↓ 一節だけでも読んでください。
日常の生活に直接役に立たないような勉強こそ、将来、君たちの人格を完成させるのだ。何も自分の知識を誇る必要はない。勉強して、それから、けろりと忘れてもいいんだ。覚えるということが大事なのではなくて、大事なのは、カルチベートされるということなんだ。カルチュアというのは、公式や単語をたくさん暗記している事でなくて、心を広く持つという事なんだ。つまり、愛するという事を知る事だ。(中略)学問なんて、覚えると同時に忘れてしまってもいいものなんだ。けれども、全部忘れてしまっても、その勉強の訓練の底に一つかみの砂金が残っているものだ。これだ。これが貴いのだ。
大人になっても、なお、沁みます。
太宰より長生きをしてみて、初めて分かる太宰もあります。

太宰治、享年34歳。NHメンバー全員太宰より長生きしていますね。

■失敗の本質/戸部 良一、 寺本 義也、 鎌田 伸一、 杉之尾 孝生、 村井 友秀 、野中 郁次郎

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「私の新しいチャレンジを後押ししてくれる一冊」 山口 裕二
人は、知らず知らずのうちに、すでに風化してしまっている常識に捉われていることがあります。そのことで、自分自身や周りの人に大変な苦役を強いてしまうことがあります。世の中の変化は早く、楽しいことが沢山あります。失敗の本質を理解し、できる限り広い視野と高い視座で、おおらかに物事をとらえることができると良いなぁと思います。そして、シンプルに楽しい方向に新しいチャレンジを続けたいと思います。

会社から独立するタイミングに、是非読んでおきたい一冊を推薦いただきました。

ここからいよいよNHメンバーの“推し本”です。

■FREAKONOMICS
/STEVEN D.LEVITT & STEPHEN J. DUBNER

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「私のmindfuck な一冊」 足立 敏和
もし The Usual Suspects や Fight Club やMemento やBlack Swanが好きなら絶対気に入ると思います。英語のとレーニングにも..

気になる映画のタイトルで導いていただいていますが、翻訳はありますでしょうか?

■カフワの椅子(沖積舎)/石川貴一

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「2004年に出版した初出版した小説を、恥ずかしげもなくアピールしてみました!」 石川 貴一
東京の目黒川沿いでコーヒー屋をやっている「僕」が盲目のおばあさんとともに、新しい世界を発見していく。やがてカフワの由来と共に語られていく、写真、眼、光、そして言葉と歴史について。東京からベルリンまで旅をしていく、二十世紀末を舞台にした中編小説

メンバーの石川さんの書かれた小説です。表紙も素敵ですね。

■ドラえもん 第1巻/藤子・F・不二雄

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「私の人生の羅針盤となった一冊」 森谷 浩二
小学2年生のときにジャケ買いしたドラえもんの第1巻。その第1話でのび太が思った疑問に対するセワシくんの「歴史の流れが変わっても、目的地が正しければ辿り着ける」という回答に衝撃を受け、それから今まで人生の岐路に立った時には、必ず「これから先の目標と目的地」を明確にし行動するようになった。まさしく人生の羅針盤となる「言葉」を教えてくれた一冊です。

小学2年生でこの言葉の本質を読み取るなんて、素晴らしい!きっと今回のライフ・シフトでもこの本を手に取ったことでしょう。

■OKR/クリスティーナ・ウォドキー

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私の「モヤモヤを晴らしてくれた」一冊 大久保 和明
「イノベーション」とは何にか、具体的にはどのように実践すればよいか、数多の著作・論文等がある中で、ようやく私なりに辿り着いた「リアリティーあるイノベーションの手段」に関する名著。OKRは'Objective Key Results’の略であり、intelが開発し、GAFAMが導入し成功したことから、再現性が高い手法と考えられている。その内容は、元CEOアンドリューグローブが自著HIGH OUTPUT MANAGEMENTの中で記述していたが、当時私は今一つ理解ができなかった。本著は、そのエッセンスが大変わかりやすく書かれており、PFドラッカーが提唱したGoal Management の歴史に一定の結論を示唆する内容となっている。リーダー必読の一冊

「イノベーション」NHメンバーも追い続ける課題ですね。

■「雨ニモマケズ」(宮澤賢治詩集収録・岩波文庫刊)/宮澤賢治

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「私という人間を形作った一冊」 野崎 卓也
今の私の生き方の手本となっている詩です。

野崎さんの短いコメントが全てを語っています。

■ドラえもん 第6巻/藤子・F・不二雄

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「私の職業を決めた一冊」 中島英太
幼稚園から小学生にかけてドラえもんに猛烈にハマった。毎日何度も読み返した。摩訶不思議なひみつ道具も好きだったが、少年時代の私を虜にしたのはのび太を軸とする人間ドラマだ。中でもこの第6巻は「さようなら、ドラえもん」「台風のフー子」「のび太のおよめさん」「赤い靴の女の子」と至極の名作揃い。あまりに読み返すので5年おきぐらいに新しいのを購入している。幼い自分はドラマが何たるかをこの一冊から知った。そして物語を考えるのが好きになり、いつか物語を生み出すプロになりたいと思うようになる。十数年後、CMプランナーになった私の隣にはいつもこの本があった。人生の道筋を照らし、スランプのたびに最初のきもちを思い出させてくれたドラえもん第6巻は、私にとって実在するひみつ道具だった。

ドラえもんはみなさん、こだわり、思い入れがそれぞれ、そして影響力も大きいですね。英太さんは全46巻(最近0巻が出ましたけど)の中から第6巻の4話。本当に名作です。

■上流階級 富久丸百貨店外商部Ⅰ~Ⅲ/高殿円

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「私のやる気スイッチの一冊」 高田 かや乃
この本は、関西の高級住宅地「芦屋」を舞台にした、百貨店の外商で働く女性のお仕事小説です。竹内結子と斎藤工でドラマ化もされ、小説として面白いというのは言うまでもありません。百貨店外商に勤務する主人公の女性が、顧客のニーズを掴み、企画/アイディアを練り、それを実現するために奔走する姿には、同じ働く女性として、背中を押されますし、そのアイディア自体も勉強になります。また、外商の知識や、芦屋で生活をするセレブな人達の生活は、興味深いですし、憧れ感も刺激されます。富久丸百貨店は、芦屋大丸を参考にしているんだろうなとか、実際にあるお店やエリアが出てくるのも、阪神間の住人として、面白いところです。この本や作家さんとコラボして、地域活性のイベントやプロモーションができないか、なんて考えたりもしています。

小説から仕事のアイディアへ、素晴らしいです。実現すると良いですね。

■美しい日本の私/川端康成

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「私が、世界の中の日本の独特性(良くも悪くも)の
 根本を認識することになった一冊」 芦田 秀
川端康成氏のノーベル文学賞受賞時の講演。日本人の感じ方・考え方・美しさの原点を表しているが、それは世界中の他のどの文明とも違う孤立した文化であることを暗示している。我々は世界と対峙するとき、この根本的違いを認識しておくことが望まれる。サイデンステッカー氏による俳句の英訳は絶品!

川端康成は小説だけではなく、まだまだ読まなければいけない作品がたくさんですね。

■真剣師 小池重明/団鬼六

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「私の最高に痛快で娯楽性たっぷりな一冊」 黒岩 秀行
30年前、実際に実家で小池さんにお会いしました。「新宿の殺し屋」との異名を持った人とは思えない朴訥な雰囲気の方でした。真剣師同士の頂上決戦からプロ・アマのトップ棋士たちとの壮絶な死闘。人間小池の破綻した人生描写もあり、この小説の影響を受けてこの後書かれた将棋小説もあるようで、昨今の将棋ブームを興味をもって眺められてる方がいたら純粋にお楽しみいただけると思います。SMの世界とは違った鬼六痛快娯楽小説の真骨頂をぜひご堪能いただければと。

映画になりそうな(なっていたりするのでしょうか?)小説ですね、ぜひ堪能してみたいです。

■WE HAVE A DREAM 201カ国202人の夢×SDGs
/市川太一氏、平原依文氏 共同

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「私のサスティナブルな一冊」 寺尾 聖一郎
この本との出会いの前に著者(企画プロデューサー)との出会いから始まります。20代に若きミレニアル世代でばく進する2人の若者の夢との出会いです。彼らの夢は「世界を一つの学校にする」というビジョンの元、大手企業を退職し、この夢に向かって世界中の若きリーダーを束ねている坂本竜馬のようなお二人。その二人がOne Young Worldという若者のダボス会議で知り合い、202ヵ国の世界の次世代リーダーたちを束ねて、これからの地球の夢を語る本を出版されました。世界各国の事情で夢も十人十色。貧国国の夢と先進国の夢が叶うほど、本当のSDGsに一歩近づくことをこの本によって気づかせてもらっています。パラパラと好きなページを読んでみると202ヵ国を旅している気分になります。コロナ過だからこそ、地球温暖化だからこそお勧めしたい新刊です。

旅の気分でSDGsの理解を深められる、今にピッタリの本ですね。

■モワレラマ/倉嶌隆広

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「私が初めて日本で出版した本」 倉嶌 隆広
子供も大人も楽しめる本の形をしたオブジェです。

7月のengawa Galleryで展覧会を開催された、パリを中心にフランスで活動してきたデザイナー・アーティストである倉嶌さんの本の形をしたオブジェ。シート(写真右)をページの上でスライドさせるとグルグル動きます!!

■栄光と狂気/デイビッド・ハルバースタム

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「私の狂気の一冊」本間 章友
大学端艇部時代に合宿所でなんども読むもいまいちピンと来なかった。あらためて2021オリンピックイヤーに読み返し「オリンピックに憑かれた」連中の気持ちに触れたられた気がする。栄光などない狂気のアマチュアリズムここにあり!(笑 またエルゴメーターを漕ぎたくなりました。

本間さんの体験とも重なっているのでしょうか、ご本人にも話をお聞きしたいです。

■最終夜行寝台(波が呼ぶんだよ)/片岡義男

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「私の学生生活を決めた一冊」久保 卓
高校の頃、ラグビーとバンドと両極端な活動をしていた私が、その後の海の生活にのめり込んでいったきっかけとなった思い出深い一冊です。7つの短編からなる文庫本でしたが、その中の「波が呼ぶんだよ」というストーリーに引き込まれました。典型的な片岡義男の作風ですが、たまたま見た映画の中の背景に映っっている波に夢中になり、必死で探し当てた二人の男友達の生き方に、当時深い共感が芽生えました。NH湘南会に所属している穂高さんからの要請なので、それっぽい本をセレクトしました。

ご本人も、まだまだ波を探し続けているサーファーの久保さん。読み込まれ年季の入った本への愛情を感じます。

今回は15冊のご紹介でした。まだまだたくさんの“推し本”が登場しますのでお楽しみに!