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『彩る器展』ニューホライズンコレクティブ陶芸サークルによる展示、開催中!


穴窯をイメージした展示会場

人形町で開催中の『彩る器展』今回は出品作家と作品のご紹介です

■大谷 麻弥(Maya Otani)

1992年 東京芸術大学大学院視覚デザイン専攻修了
     株式会社電通入社
2020年 株式会社電通退社
2021年より、陶芸家・写真家・グラフィックデザイナーの3足の草鞋を目指す
 会社員時代は、ディレクションという業務が多かったのですが実際に自分の手を動かしてものづくりをするということに、いつしか憑りつかれました。
特に穴窯では、いい意味で全然自分の思い通りにならないところが醍醐味です。現在、週の半分は泥んこになってろくろと格闘しています。つくったものを誰かに使ってもらって、反応をもらうというのもまた楽しいです。

〈Jupiter〉
〈花器四姉妹〉
〈白釉土鍋とその仲間たち〉

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■高見 智子(Tomoko Takami)

美術の短大で陶芸を学んだものの、就職してからは陶芸とは全く縁のない生活でした。しかしある時、短大時代の先輩が会社の近くで陶芸教室をやっているのを知り、そこで再び陶芸を学び始めました。週末に教室へ通い、自分のオリジナル作品が次々出来上がっていく楽しさは学生時代とは違う充実感がありました。その後、出産と育児でまた陶芸から遠ざかっていましたが、早期退職を期に自宅に小さな電気窯を設置して、仕事や家事の合間に制作するようになりました。
 
自宅の窯は酸化焼成のみの電気窯で、穴窯とは違った安定した風合いになります。電気窯はスイッチを入れるだけで、プログラムされたメニュー通り焼き上がります。比較的安定しているとはいえ、それでも毎回どんな焼き上がりになるのかドキドキします。
 
自宅での陶芸は、色化粧や釉薬などあらゆる材料や道具を自分で調整するので、思い通りにいかないことも多いのですが、出来損ないも楽しんで、試行錯誤しながら陶芸を続けていきたいと思います。

〈MOKOMOKO〉
〈MOKOMOKO〉

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■内田 正剛(Seigo Uchida)

「作陶しない、器を楽しむだけの陶芸部員がいても良いかも?」と軽い気持ちで陶芸サークルに参加したのですが、今回は想定外にも作品を作ることに。初作陶は3時間1本勝負で製作数20個。酒好きの私の作品の大部分は「ぐい呑み」です。そんな子供の粘土細工でしたが穴窯マジックでそれなりの姿に変身。しかし、残念ながら<飲みにくいぐい呑み>でした。

〈飲みにくいぐい吞み達〉

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■久保 卓(Tatsushi Kubo)

久方ぶりに自分の手を使い、ものを創りました。陶芸には漠然とした憧れがありましたが、素敵な出会いがあった故、貴重な機会を頂き、多くの助言のもと、何とかカタチになりました。満天の星空の下での穴窯焚きは忘れられぬ思い出です。感恩戴徳

〈五十路の初陣〉

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■三輪 喜良(Kiyoshi Miwa)

 小学校3年のときに行き始めた陶芸教室は、毎週土日に昼飯も忘れて没頭するほど楽しい時間でした。陶でつくるいきものや埴輪、弥勒菩薩のお面、茶道も習っていないくせに抹茶茶碗を手びねりでつくったり、湯呑をつくったり。
 粘土でかたちをつくるのが一番楽しかったですが、素焼きしたものに釉薬を掛けて、陶芸教室の屋上に設置されていたガス窯で本焼きしてもらうときの炎の熱さ、眩しさも忘れられません。
 中学以降、陶芸から遠ざかっていましたが、自分の子どもが小学校に入った頃に、子どもと一緒にまた陶芸教室に通い始めました。通算すると陶芸歴15年くらいでしょうか。

《飛青磁に憧れて》
 飛青磁という言葉、ご存じでしょうか。「青磁器の表面に錆色または黒色の釉 (うわぐすり) が斑点となって現れたものの、日本における呼称。茶人に珍重されたため優品が多く伝来した。中国では南宋末頃から龍泉窯などで焼かれた。人為的なものと、自然に発生したものとがある(ブリタニカ国際大百科事典)。」
今年秋まで長期閉館中の大阪市立東洋陶磁美術館が所蔵する「飛青磁花生」という国宝は、なみだ型の花生け瓶なのですが、今までに数回出会うたびにいつもその美しさに圧倒され、ため息をつきました。
飛青磁花生の錆色の斑点は、ランダムな場所に飛び散っているように見えながらも、バランスが取れています。それは作為があって描かれた斑点なのか、はたまた偶然の産物なのか。まずは、真似ることから学びは始まると思って、位置を模倣しようとしたものの、作為が無いかのように場所を決めるのはものすごく難しかった。
ほんとうは、瓶の形自体も同じようなかたちを当初は目指したのですが、どうしてもあのような均整の取れたなみだ型をつくることはできませんでした。飛青磁に憧れて、まずは色と斑をなぞるところから。青磁に手を出すと身上を潰すと言われるそうですが、そこまではいかないように気をつけながら、気長にやっていこうと思います。
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■齋藤 穂高(Hotaka Saito)

デザイナー/アートディレクター
1988年 東京藝術大学大学院美術研究科染織専攻修了
    株式会社電通入社
2020年 株式会社電通退社
2021年 ホタカデザイン+工房設立
デザイン、プロダクト開発、デザインコンサルを行う傍ら
“フィジカルなモノづくり回帰”を目指し制作活動を行う。

このたびは〈陶芸サークル〉のご厚意で木の器を出品させていただくことになりました。これらは木工旋盤で桜、オーク、竹などを削り出して制作した菓子器や酒器、花器です。近ごろ木と向き合う中、木目に景色が見えるようになってきました。器に入れるお菓子探しも楽しみです。駆け出しの作品ですが、ご覧いただけると幸いです。
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■鈴木 祐司(Yuji Suzuki)

穴窯焼きで何とも言えない色に仕上がったと思います。燃え盛る炎と満天の夜空に心地よく癒される疲労感。とても素敵な体験でした。

〈ペーパーウェイト器・ペーパーウェイト箸置き 兼用できます!ハイブリッド?〉
〈無題かな。〉

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■林 虹伽(Nijika Hayashi)

〈練り上げ四方皿〉

上質な天草磁土(白)に酸化コバルト(青)を混ぜて練り上げという手法で成形し、柔らかい青色を保持するために施釉せず焼締。

〈楽焼 彩器〉

窯から出して強還元や炭化、急冷などの方法によって複雑な化学反応が起きて、豊かな色彩と質感が生み出された。
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■保坂 丈二(Jouji Hosaka)

■保坂 昊(HOSAKA HIRO)

〈器あるいはパン〉
jouji:あなたならこのお皿に何を盛りますか?
〈だんご 16兄弟〉
hiro:だんごひとつひとつに笑顔をかきました。

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■三宅  林太郎(Rintaro Miyake)

〈Ware〉
【ウェアと読むなら「陶器」】 【ワレと読むなら「割れ」または「我」】

初めての作品です。
割れたと見る方もいらっしゃると思います。
私は手にした時、割れずに耐えた、と生命の力強さを感じました。
子どもの朝食にパンやプチトマトを乗せる用途で作成した器です。==================================================

■薮越  元(Gen yabukoshi)

〈酒器 翠 習作〉

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■佐々木  健太郎(Kentaro sasaki)

ぐい呑み〈ふるいど〉 湯呑み〈あまだれいし〉 皿〈はくひょう〉

手探りしながらできた、迷い子たちです。
形も歪で、完成度もないからこその、妙な雰囲気を醸し出しています。

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■会場:ニューホライズンパーク engawa GALLERY
    東京都中央区日本橋人形町1-5-8 人形町北浜ビル1階
■会期:2023年2月8日(水)~2023年3月6日(月)
    平日10時~17時/土日祝11時~17時
※土日祝は日によって休止することがあります。入場料無料
■参加メンバー:
《New Horizon Collective合同会社》大谷麻弥、高見智子、保坂丈二、三輪喜良、内田正剛、林虹伽、齋藤穂高、鈴木ユージ、久保卓、藤田和司
《Room15》三宅林太郎、薮越元、佐々木健太郎
《special thanks》保坂昊(6歳)

☆企画チーム:New Horizon Collective合同会社 陶芸サークル
☆協力:風の郷窯(代表:保坂悦子)、陶と漆(菱田賢治)
☆制作協力:株式会社精美堂(森田優)、株式会社クリエイティブ・マインド(楢崎 裕実、三上佳祐)
☆備考:感染症拡大防止の観点などから営業時間の変更、
入場者数の制限及び休業となる場合がございます。ご来場の際にはマスクのご着用とエントランスでの手指の消毒をお願いしております。何卒ご了承ください。